1KBの価値 コラムつき

1KBくらいの長さだとしても、書きたいと思ったものを書きたい。

小説の表紙・あらすじが好き

小説の表紙が好き。場所のわからない田園風景や、正体不明のモデルさんを起用しているからか、謎と美しさに惹かれる。そういうもので惹きつけられて、あらすじを読んでそのまま衝動買いってパターンはかなり経験した。CDにもジャケ買いという言葉があるように惹きつける何かはあるけど、小説は断然表紙&あらすじの追い込みが大事。実際、立ち読みしない人はそれで判断するしかないわけで、少なくともあらすじに関しては本文より手間や時間はかからない。でも、本文以外の一体感でコロっと騙されて肝心な部分がつまらないなんてこともあるので、そこは自分の勘次第。要するに、強い衝動でなければ保険として好きなジャンルを選んでしまう。

 

小説の裏表紙やオンラインショップ、出版社の公式サイトの紹介欄に書いてあるあらすじが好き。いわゆる5W1Hの法則で、ニュースみたいに決まった文体になってるけど、この部分も色々とパターンがある。序盤の展開だけで書き上げるか、それとも中盤の盛り上がりを揶揄するか、王道のセンセーショナルな感じで結末を煽るか。テレビドラマや映画の公式サイトに上がってるあらすじも似たようなものだけど、それはいくらでも増やせるし、下手したらあらすじっぽくなくなる。けど小説のあらすじは限られた量(だいたいTwitterくらい)で勝負しなきゃならないから、編集者の腕が出る。映画の予告編は1分以上あるのに、小説ではいくら推薦文を書いてもらったところであらすじ自体はTwitter程度の文字数。

 

自分でも作ったり書いたりしちゃうくらい好きなのはそれくらい手軽だから。あらすじだけを本文として、ショートショートにすることも可能だけど、そこはあくまであらすじだ。小さくても壮大な世界観はそう簡単に作れない。

あらすじ創作をしていると、もっと書きたくなることがある。たまにちゃんと書いてみようとするけどすぐに潰れてしまうので、予定調和なプロットは苦手なのだ。

 

読書記録

予知夢(小説)

 

探偵ガリレオシリーズの2作目ですね。ちなみに2000年刊行。前作(読破済み)から直木賞受賞の次作までを同時に入手していて、近いうちに次作も読みたいと思います。ただし探偵ガリレオシリーズの映像化作品はまったく縁がない……。

例のごとくあらすじにも出てくる第1章「夢想る」と印象的な動きのある第3章「騒霊ぐ」が良かった。それと第2章と第3章、続けざまに同名の某地名が出てくるのが気になった。それ自体は当たり障りのないことなんだけど、そういう一致はあまり見かけないので記しておいた。